障害のある・なしにかかわらず、お子さんは一人ひとり、さまざまな個性があります。
ライフステージに応じてさまざまな福祉サービスや社会資源を活用しながら、お子さんがいきいきと自分らしく生活ができることを目標に、焦らずに育てていきましょう。
ドキュメンタリー動画では、今回は、幼児期、学齢期、成人期におけるダウン症のある方の暮らしや、それぞれの思いについて紹介しています。
MOVIE
ダイジェスト版
ダウン症のあるお子さんの成長や、ご家族との暮らし、学校生活、働く姿など、日常をお伝えします。
※映像の二次利用はお控えください。
乳幼児期
病院で必要な治療を受け、病状が落ち着いたら退院するお子さんの場合も、ご自宅での生活が始まります。ご自宅でも医療的なケアが必要な場合は、訪問看護や居宅介護の利用 、地域の保健師に対する相談もできます。また、保育園やこども園、幼稚園に通うお子さんもいます。その他、身近な地域で発達に心配のあるこどもが通う場として児童発達支援センターや児童発達支援事業もあります。
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学齢期
お子さんの状況や教育的ニーズに合わせて、地域の小中学校・高等学校か特別支援学校に通います。小中学校では、障害のないお子さんと一緒に通常の授業を受ける「通常学級」か、特別な支援が必要なこどもたちの少人数クラス「特別支援学級」のどちらかを選びます。特別支援学校は心身に障害のあるこどもが通学する学校で、幼稚部から高等部まであります。 高校卒業後は大学や専門学校に進学する人もいます。最近では、障害がある人のためのオープンカレッジを開設している大学もあります。
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成人期
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就職
一般の企業で働く方や就労系障害福祉サービスを利用される方がいます。企業には障害のある方に対する合理的配慮の提供義務があり、障害の特性に配慮した、施設整備、援助者の配置などの必要な措置を講じなければならないとされています。就職にあたっては、ハローワークにおいて、障害について専門的な知識をもつ担当者が、仕事に関する情報の提供や就職に関する相談に応じるなど、きめ細かい支援体制を整えています。 また、福祉施策のもとで就労の場の提供を受け、知識や能力の向上のために必要な訓練を行う就労支援サービスを利用して、支援施設や福祉事業所で働く方もいます。 特別支援学校では、職業選択の支援としてさまざまな作業所へのインターン研修など、個々の自立に向けた就労支援が行われています。
プライベートを楽しむ
多くの方がアートやスポーツ、ダンス、音楽などの趣味を楽しんでいます。中には趣味の域を超えて世界を舞台に活躍している方や、知的障害のある方たちのためのスポーツの祭典「スペシャルオリンピックス」に参加している方もいます。 また、外出する際に専門のヘルパーが付き添ってくれるサービスもあります。行動面で目が離せない人は「行動援護」、それ以外の人は「移動支援」といったサービスを利用することができます。
生活の場
大人になり、食事や衣服の着脱、トイレ、入浴など生活の基本動作ができる場合は、親元を離れてグループホームに入所したり、アパートで一人暮らしをしたりする方もいます。将来の自立を見据えて、中学生・高校生の頃からショートステイやレスパイトサービスを試してみるのもよいでしょう。医療的なケアが必要な場合は、介護や援助が必要で自宅での生活が難しい方を対象とした障害者支援施設や、療養介護を利用するという選択肢もあります。もちろん、ご自宅でご家族との暮らしを続けていく方もいます。その場合は、自宅にヘルパーを派遣して入浴やトイレの介助などを行う居宅介護サービスを利用することもできます 。
その他のサポート
お金に関しては、日本年金機構の定める一定の障害基準を満たしていれば20歳から受給できる「障害基礎年金」 や、障害のある人の保護者が掛け金を払い、保護者が亡くなるか重度障害になったときから、障害のある人が月々の年金を受給できる「心身障害者扶養共済制度」などがあります 。また、判断力が乏しく、金銭管理や契約行為などをひとりで行うことが難しい人の権利を守るために、家庭裁判所が定めた後見人が本人に代わって財産管理や契約の代理などを行う「成年後見制度」も利用できます 。